香港銅鑼灣の利舞臺廣場にある《益新飯店》は、前々から知人に薦められていながらもなかなか行くことができなかった。
《益新飯店》は、どちらかというと古いタイプの廣東料理に主力を置いているように思われ、味付けも流行の薄味のものではない。陸羽茶室・大喜慶魚翅海鮮酒家あたりの料理が好みの方ならきっと気に入ってくれることだろう。
料理の値段は、”この内容なら安いくらいである”と感じるほどで、大変に満足感の高い店である。

• 場 所：益新飯店
  
• 日 時：１９９８年８月８日（土）午後８時００分〜（予約あり）
  
• 参加人数：３名
  
• 費 用：ひとり約ＨＫ＄１５０
  

1.例湯	2.北菰花膠	3.鹹魚炒通菜	4.西檸軟鷄

• １．例湯
  日替わりスープです。香港の廣東料理店では、メニューに載っていなくてもこの”例湯”を用意している店が多く、各店その個性を出しています。私は、この例湯が楽しみで、ほぼ必ず注文しています。これは歴代でも上位に入る美味しさ。
  例湯の内容は、西洋菜と魚と中身不明の物体。
  (デジカメの撮影モードを誤った。なんとか修正を試みたがこれが限界)
  
  
• ２．北菰花膠
  椎茸と魚の浮き袋（花膠）の煮込み。オイスターソースをベースとした、こってりとしたものだ。浮き袋がとにかく大きく、イカの切り身を食べている感覚に陥った。味付けは、ちょっと私の好みに合わなかった。しかし、それは嗜好の問題であって、料理が不味いとかそういう問題ではない。
  
  
  
• ３．鹹魚炒通菜
  塩漬けにして醗酵させた魚（鹹魚）を細かくしたものと空心菜の炒め物。季節野菜の炒めものは、ニンニクや腐乳を使って炒めたり、オイスターソースをかけてもらったりというのをよく食べるのだが、鹹魚で炒めたのは初めて。
  鹹魚の香りが刺激的で、ご飯がススムススム。美味い。
  
  
• ４．西檸軟鷄
  鷄を揚げたものに、レモンソースをかけたもの。甘さがつよいきらいがあるもののとても美味い。なお、レモンに使われる防腐剤が気になるひとは、防腐剤不使用レモンを持ち込んで作ってもらってもいいだろう。
  
  
• このほかには、白飯（ごはん）を各人注文した。
  
  

☆★附録★☆

燒金銭鷄

• 燒金銭鷄
  夜の食事があまりにもよかったので、翌昼の飲茶にも行きました。點心は期待通りの味。また、テーブルの上に置いてあった小菜メニューを眺めていたところ、気になる料理名を発見しました。その名は、燒金銭鷄。かつて、横濱中華街《大珍樓新館》での特別宴会で出してもらい、その美味さにノックアウトさせられた料理です。
  
  燒金銭鷄は、鷄のレバーと豚の背脂を挟んでローストしたもので、かなり濃厚な味です。味の方は、正直言って横濱中華街《大珍樓新館》の方が美味かった。しかし、《大珍樓新館》のものは、全てが特別仕様で材料も最上のものを使った宴会でのもの。片や、《益新飯店》のものは、毎日出しているもの。単純に比べるのは、酷というものだ。
  その点を考慮すれば、充分に美味しいものだといえる。
  燒金銭鷄は一皿に８個で、HK$５０。
  
  ☆★☆ メモ ☆★☆
  【益新飯店◆YAIK SANG RESTAURANT】
  香港銅鑼灣波斯富街９９號２１字樓（利舞臺廣場）
  電話：２８８２ ３４２６
  傳真：２８９０ ７２５３
  ＊夜は、予約をした方が無難です＊
  
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