大変残念なことだが、この店に一人で行っても真髄に触れることはできない。ただし、
叉燒飯や燒鴨飯などでこの店の力量を一端を覗くことができる。金陵酒家はできれば、
４名以上が好ましい。
金陵酒家では、メニューを見る前に壁に注目するのが基本。
料理長のお勧め理名が書いてあって貼ってあるのだ。これらは季節の材料を使っていた
りして、なかなか興味深い。
ただし、多分どんな料理か分からないだろうから、遠慮なく店の人に聞いてみよう。
よっぽど忙しいときでなければ、快く答えてくれるにちがいない。
その気になれば、このお勧め料理だけでコースが組み立てることができる。
金陵酒家のメニューを開くと、普通の人はびっくりする。なんてったって、び〜っしり
と料理名が並んでいるから。でも、慌てない、アワテナイ。それぞれ、項目毎に書かれ
ているのだね。前菜、フカヒレ、肉、海鮮、野菜、スープ、デザート、勧め料理、コー
ス料理といった具合だ。それなりの人数なら、各項目から１品づつ注文すれば、そんな
にバランスの悪いことにはならないものだ。
ただ、味付けや調理方法が重ならないようにしないと飽きちゃうから、十分検討しよう。
揚げる・蒸す・炒める・煮込むetc。中国料理の組み合わせの妙を楽しもう。
金陵酒家のメニューには、魚翅（フカヒレ）料理があります。でも、お勧めしません。
高級な材料を使う料理はそれなりの”格”を持った料理店で楽しむものです。
したがって、金陵酒家は魚翅を楽しむ店ではありません。この店では郷土料理、家庭料
理を楽しんでこそ真価があらわれます。
中国料理のコースをみるとなんとなく順番が決まっています。廣東系と北京系も微妙
に違いがあります。ある店（廣東料理店）のセットメニューをみてみましょう。
１．前菜
２．湯（スープ）
３．野菜料理
４．海鮮料理
５．豆腐料理
６．肉（牛・豚・鶏）料理
７．炒麺or炒飯
８．デザート
まあ、厳密なことはよく分からないんですが、コース始まりの前菜、スープ、そし
てコース終了の炒麺・炒飯、デザートという位置関係は、ほぼ決まり事のようです。
コース途中の野菜、豆腐、海鮮、肉の順番は好き勝手。調理方法、味付けが重ならない
ように検討しましょう。
もちろん、人数にあわせて品数を調整しましょう。たったの４人でこんなに注文したら
倒れちゃいますよ。
ただし、７というのは中華世界では縁起の悪い数字とされていますので、７品を避ける
と"通"に近づけるというものです。
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注文するのもが決まったら、紙にかいてお店の人に渡しましょう。できれば、うす味の
ものから出してもらうように注文します。とはいっても金陵酒家ではそのとおりなかな
かでてきません。もう少し気配りが欲しいものです。
＃コース
お店で用意しているコース。それなりに楽しめるのですが、どういうわけか私がお勧めし
たい料理が含まれていません。金陵酒家の醍醐味を味わうには、コースでなく一品料理を
組み合わせて自分でコースを組み立てることをお勧めします。
＃前菜
この店では、前菜というと叉燒、燒鴨、蒸し鶏といった燒物の盛り合わせが名物ですが、私
はお勧めしません。なぜなら、前菜でこんなに肉類を食べると後が食べられなくなってしま
いますから。思い切って、コースのお約束を破って前菜は無しというのも作戦の一つです。
あるいは、白灼蝦（茹で蝦）もいいものです。ただし、金陵酒家は冷凍蝦を使うので、味の
方はそれなりのものです。
＃スープ
前述したように、金陵酒家では魚翅スープはお勧めしません。ここでは、メニューのスープ
の項目から選びます。コーンスープじゃつまらないのでほかの豆腐や黄ニラのスープなどを
注文します。さて、金陵酒家だからこその料理があります。それは、粉絲蟹肉[保/火]（春雨
と蟹の土鍋煮込み）です。他の店の同名料理は一品料理ですが、金陵酒家に限っては、ほと
んどスープとして考えていいです。なお、この料理は蟹の代わりに龍蝦（伊勢海老）を使っ
たものがあります。蟹よりも蝦の方が食べやすいのはいうまでもありません。
＃野菜料理
金陵酒家の料理は味が濃いのが特徴です。さっぱりとした味付けのものをコースに組み込んで
おかないと、途中で飽きてしまいます。
ごく普通の季節野菜の炒め物が基本です。空芯菜が多いようです。夏場はなんとニガウリを使っ
た料理がありました。ニガウリは苦いが栄養満点。慣れると美味しいもの。他にはイカとセロリ
の炒めものがある。野菜料理は、メニューよりも壁に貼り出されているものの方が旬のようです。
なお、土鍋で煮込んだ野菜料理もありますが、味が濃いので組み合わせが難しくなります。
金陵酒家で場数を踏んでからでも遅くはありません。
＃豆腐料理
とうふ料理で有名なのが、蝦のすり身を乗せて蒸したものや厚揚げの辛子味噌煮（家常豆腐）
があります。前者はさっぱり味、後者はこってりピリカラ味。その日の気分で楽しみましょう。
後者はご飯が欲しくなります。
＃海鮮類
タウシー（豆[豆支]）というスパイシーな黒豆を醗酵させた調味料を使って炒めた、蟹や龍蝦
（伊勢海老）なんかもいいものです。ただし、スープを粉絲蟹肉（or龍蝦）[保/火]にしていたら
、材料が重ならないようにしたいものです。
＃肉類
沢山ありすぎてわかりません。もう、好きにしてください。
