横濱中華街の大通り・善隣門のすぐ近くに廣東料理店《樂園》がある。外から覗き込むと、狭い入り口に何となく薄暗らそうな店内。どうみても、観光客を頑なに拒み続ける雰囲気を漂わせている。実際に店に入ってみればわかるのだが、意外に店内は明るく、店員さんはとても気さくだ。

この店では、メニューを眺めても何を注文していいのか分からなくなるだろう。なぜなら、とても読みにくいから。
こういう時は、壁に貼ってある季節のお勧めメニューに挑戦しよう。だが、きっと何を注文していいのかわからなくなるに違いない。何故なら、メニューの意味がわからないから。
そんなときは、お店のひとに、「これ、どんな料理なんですか？」と訊いてみよう。きっと快く答えてくれるに違いない。さらに「こっちは、どんな料理なんですか？」「今日はどんな野菜が入っていますか？」「どんな調理にすれば美味しいのですか？」「今日はどんな魚は何が入っていますか？」といった質問をしてみよう。いろんな提案があるハズだ。

《樂園》では、メニューなどみなくてもお店のひととのやりとりのなかから注文する料理を決めて行くのが、最上である。こういった注文方法は、ある程度の中国料理の知識がないと難しいかもしれない。しかし、この注文方法を身に付ければ、大抵の中国料理店にいっても、美味しい思いができることだろう。是非、トライしてみて欲しい。

今回は、３名で軽めの食事のレポートである。廣東料理のポピュラーなものを注文した。香港のローカルな料理店にも匹敵する味である。

• 場 所：樂園
  
• 日 時：１９９８年３月１４日（土）午後８時３０分〜（予約なし）
  
• 参加人数：３名
  
• 予 算：ひとり３，０００円（税別）
  

1.炒田鷄	2.白灼生菜	3.白飯	4.清蒸魚

• １．炒田鷄
  カエル、ネギ、ピーマンの炒めもの荳[豆支]炒め。カエルを食べる習慣が失われつつある日本人にとって、カエルというと嫌な顔をするひともいるかもしれない。そういう食べず嫌いは、よくないなあ。
  中国料理に使われるカエルは、”田鷄”と表記される。味が鶏肉に似てる所以から、”田んぼの鷄”。実際は、鷄肉以上に淡白である。
  荳[豆支]の他にも、ニンニク風味でもできると思う。
  
  
• ２．白灼生菜
  「今日の入っている野菜は何？」という質問に対して、「レタス、春菊、小松菜」という返事。レタスを選択して茹でてもらった。殆ど丸一個を使ったもので、生で食べるよりもずっと沢山食べられる。
  香港の粥麪専家あたりでも、よく出てくる料理だ。
  これを食べている最中に、写真を撮っていないことを思い出した。ということで、皿の半分が無くなっている状態。
  
  
• ３．白飯
  普通のご飯。
  
  
• ４．清蒸魚
  「今日、入っている魚は何？」という質問に対して、「アイナメ、メジナ、タイがある。メジナが一番脂がのっているみたい。蒸すのが一番だよ」ということで、お勧めのメジナに御登場願った。
  火の通し方は抜群。味もよし。また、仕上げにかけてあるタレが塩ッぱ過ぎず、美味しいことこの上ない。日本の中国料理店でこれほど上手く蒸した清蒸魚は、なかなか拝めない。素晴らしい。
  
  

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LAST MODIFIED 18/Mar/1998 MAINTAINED BY T.K.

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