YOHAMA CHINATOWN GUIDE * "GUANGZHOU RESTAURANT" 20000801 *

横濱中華街光臨指南・中国編
$廣州酒家$

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇　満漢全席顛末記１　◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

福禄寿

中國の廣州酒家（文昌南路店）での満漢全席レポートです。

満漢全席は，清による中国支配の時代に宮廷や高官の宴席料理として発展した料理体系で，満族・漢族の料理が組み合わさってでてくるものです。今回は，廣州酒家が保有するレシピから精選されました。精選されたものとはいえ，一度の宴席では済みません。夜・朝・昼の都合三回の宴席で執り行なわれました。

今回の規模の満漢全席は，廣州酒家にとっても１５年ぶりとのこと。「次の世代に伝えることができる」という意味もあってお店側も大変な喜びよう。店を挙げてのイベントとなりました。

2000年8月1日。我々は香港から列車で廣州に入り，宿泊先のホテル（白天鵝賓館）にチェックイン後，男性陣はタイ＆ジャケット，女性陣はそれぞれに着飾って廣州酒家にタクシーで向いました。

◆嘉禾會夜宴（1/Aug/2000 7:00pm～)◆

タクシーで廣州酒家につくと早速特別室に案内されます。特別室の入り口には，宮廷の侍女に扮したなんとも可愛らしい女性が待っておりました。
「かっわいい～っ！」私たちは同時に歓声をあげます。女性陣は，早速カメラの準備に入ります。この場面では唯一の男性であった私は，どういうわけかくだんの侍女に向って両手で手を振っておりました。

特別室はその入り口からさらに階段を登ります。来客を知らせる銅鑼が思いっきり鳴らされます。私，すっかりお調子者の皇帝気分に浸ってました。

ウェイティングルームで茶などを啜りながら，出席者が集まるのを待ちます。その間にも，侍女に扮したサービス係（いったい何人いるんだろう？）がキメの細かいサービスを展開してくれました。「これがあの中国か？」そう思わせるものでした。

全員の顔が揃い円卓に通されます。額には清朝最後の皇帝・溥儀の弟である愛親覚羅溥傑による【満漢大全筵】の書が掲げられております。

廣州酒家幹部による挨拶の後，お店からの記念品として，廣州酒家創業６０周年の記念本と店のシンボルである棉花をあしらったネクタイピンをいただきました。本の方は立派な装丁で店の歴史と名物料理が載っています。ネクタイピンはキンピカで試しにジャケットの襟に飾ってみました。う～ん…どう見ても構成員にしかみえないや。とりあえず，ヒシは外しました。

＼＼＼どわ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ん／／／

銅鑼の音とともに第一の料理が運ばれてきました。宴の始まりです。
第一回目の宴席は，嘉禾會夜宴とタイトルされ，出た料理は以下の通りです。

嘉禾會夜宴

四冷葷
- 桂花香孔
- 秘制金蹄
- 京都燻魚
- 汾酒牛肉
- 到奉人参湯　
貳熱葷
- 皇母[虫番]桃
- 京葱●参　　　
- 鴻●当與
- 嘉禾官燕
- 紅燒鮑翅
- 龍馬精神
- 玉帯腰●
- 怪味駝峰
- 白雲上素
- 蟹肉片児麪　
咸點
- 像生雪梨果
- 紫杷金華孔　
甜點
- 香蓮甘笋皇
- 沙灣原[女乃]撻
- 冰花泡銀針　
咸點
- 茘枝
- 果王

あまりの量の多さに訳がわかりませんです。漢字表記のメニューで勘弁してね。ちなみに「京都」というのは，北京のこと。それから●は簡体字のため読解できませんでした。

そうだ。駱駝のコブの料理ってどんなもの想像されます？私，てっきり駱駝のコブがドーンとテーブルにでてきて，スパっと頂上を水平に切って，おたまで内側をほじくって供されるのかと思っておりました。
違うんですよ。肉が小さなサイコロ状になって他の野菜類と炒めてありました。半分くらいのひとが獣臭のせいで食べられなかったんですが，私は平気でした。

約３時間をかけての宴会のあとは，お店が用意してくれた皇帝皇后の豪華絢爛衣装をまとっての撮影大会（コスプレ大会の様相を呈する）。
私もすっかり夫婦でキンキラ。ついでに銅鑼係のお兄ちゃんや侍女に扮するおねいさんがたも一緒に加わっていただきました。

店をでるときやはり衣装をまとったみなさんが見送ってくれました。「何事だあ！」という感じでひとが集まってきちゃいました。

いやいや，本当に楽しいひとときでした。

☆★☆ 料理（料理名と写真不一致の可能性大） ☆★☆